読書好きあるあるかもしれないが、昔からずっと本が大好き☆だったというわけではない。
保育園時代にさかのぼると、絵本を読むのも読み聞かせを聞くの好きだった気がする。
自分の家にも薄い子供向けの本がかなりたくさんあったことを思うと親も私に本を読ませようとしていたし、本を与えられた私は何の疑問も抱かず本を読んでいたようだ。
よく覚えてないけど!
そして小学校。
図書委員もやったし司書の先生とも仲良しでよく図書室に通っていた。
今はどういう貸し出しシステムかわからないが、その当時は名刺サイズより少し大きい貸し出しカードが一人一枚ずつ分けられていて、借りたい本の名前や日付などを書いて借りていくという方式だった。返すときに確認印を図書委員に押してもらった。(自分も委員として押してあげる側になったりもした)
そしてその1枚目のカードの最後の行まで書き切ると、違う色の新しいカードがもらえる。2枚目のカードが終わってしまうとまた違う色の3枚目のカードがもらえる。
私は本を借りるということ自体より「カードを全色制覇する」とか「他の子より早く次のカードに変わる」ということに情熱を燃やしていたかもしれない。
まあ真の目的は何であれ、小学校時代もそこそこの読書量をキープしていたし、本が好きで読書熱もそこそこにあった。
中学生になると勉強が難しくなり私学だったので宿題の量も半端ない。さらに部活も始まり読書どころではなくなった。
中高一貫なので高校に上がってもその忙しい状況はあまり変わらず、むしろ大学受験に向けての意識を早くから植え付けられ、本を読む時間があったら問題集を解くとか英単語をを覚えるとかしたほうがいいと思っていた。(先生たちがそう言ったわけではない)
恥ずかしながら、というか、大変もったいないことに、中高在学中の6年間で学校の図書館に足を踏み入れたのは2回くらいだと思う。決して盛っていない。
大学に入って時間と気持ちに余裕ができたものの、読書という行為が私の生活から排除されて久しかったので、「暇だから本読もう~っ」という考えに至らなかった。
しかし、あるきっかけで私の読書熱は目を覚ました。
大学1年の秋にモスクワへ1週間の研修に行った。
どんな研修だったかはここでは割愛。
重要ポイントは飛行機に乗っている時間がものすごーく長いということである。
成田ーモスクワ間は10時間くらいだ。
寝てしまえば残り4,5時間なので、そんな退屈しないだろうと思うかもしれないが、退屈だった。しかもこれを往復するのだから。
ということで、帰りの飛行機で暇を持て余していた私に友達が恩田陸の『夜のピクニック』を貸してくれた。
これが私の読書人生第2章(?)の幕開けであった。
本ってこんなおもしろかったっけ?
えーっそれでどうなるの?
え?!もう成田に着くだって?時間が足りない!
となったのでした。
乗り物酔いの激しい私が飛行機の中で本を読むということは自殺行為かと思われたが、飛行機は気流が安定していさえすればほぼ揺れないので、本を読んでも案外酔わないものなんだということもこの時初めて知った。
そしてこの友達に飛行機の旅が終わったあとも引き続き本を借り読み切った。
めちゃめちゃおもしろかった!!という感動が消える前に私は書店に走っていた。
走ったのは自転車でだが。
そして、その読書好きは今まで継続している。
本が読みたい!読むぞ~~!!
はあ、文字見るのちょっと疲れた…
とその時々で波はあるもののそこそこの安定感を持って本が好きである。
大学に入る前までは友達に好きな作家の話をされても誰それ?興味ないしな。という感じだったが、その大学1年生での出来事以来こつこつ読書を重ね、今では私にも好きな作家が10人くらいいて、誰かに教えて本の感想を共有したくなることもある。
仕事を始めてからは、読書がストレス発散方法の一つになったし、大人として(あとちょっと仕事柄)語彙力とか表現力を養わなくては!教養のある人間になりたい!と思うようになり、人間力やスキルアップの道具にもなった。
本なんか別に読みたくない、めんどくさい、本嫌い
と思っている人に言いたい。
1回めっちゃおもしろい本に出会ってみて!
それでも「本」と相性の合わない人はいるだろうから読書好きになれ!と強要するきはまったくないのだけど、はまったらはまるかもよ。と言いたいのだ。
私はその本を貸してくれた友達と、私に本のおもしろさを再認識させてくれた恩田陸(敬称略)にお礼を言いたい。
ただ、惜しいことをした…と思うのは、中高時代にほぼまったく読書をしなかったことだ。私は国語力(センス以外の)が一番育つであろう時期に読書することを放棄していた。自分を叱りたい。
大人たちが若いうちにたくさん本を読めという意味が25歳くらいになってようやくわかった。まあ25歳で気づけたからまあよしとするか(前向き)。
これからの目標としては、
・楽しく小説を読む
・新分野の本の開拓
としようと思う。
ということで、これからも私の「本とともに」の生活は続く。