最近同僚(おじさん)が「ちょっと紹介したい人がいるんだけど、会ってみない?」と言うので、会ってみた。
今まで(30歳になるまで)友達含め誰かの(身内以外の)紹介という形で会ったことがなかった。
それだけ自分は紹介するに値しない人間なのか…とちょっぴり落ち込んでもいた。
大学の頃に、友達に「誰か紹介してよ」という言うと、「○○に合う人いないんだよね~だって理想高いでしょ?」となんだか、理想高いキャラにされていた。(否定もできないが)
仕事を初めて数年たったころ、同僚(私より若い女の子)に、
「誰かいい人いないですかね?」と言ってみるも、
「○○さんに見合う人は思い浮かばないです~なんか申し訳なくなる人しかいないんですよね」と言われた。
ここでも私は「理想高い」&「結構イイ女(高嶺の花)」キャラになっていた。
私自身は劣等感の塊なのになぜ過大評価してくれるのだろうか。
過大評価ではなく、逆にワケ有りだと思ってるからそれっぽいこと言って紹介を回避しているだけかもしれないが。(つら……)
そんな過去も相まって、今回は結構期待して連絡を取り始める。
そつのないやり取り。
程よい冗談、軽さ。
そこで感じたのは、
「こやつ、、、マッチングアプリ慣れしてるな?」
ということだったが、
変な先入観を持つのはよくない、と思い、
「いい人そう」
という感想に収めることにした。
予約段階で少々トラブルはあったものの当日会うお店も決まり、
あとは日が過ぎるのを待つのみとなった。
相手がちょうど仕事が忙しい時期だったというのもあり、紹介されてから会うまでにかなり間があいてしまった。
だんだんどうでもよくなってきて、
例によってめんどくさがりの自分が顔を出し始めたが、
そこは気づかぬふりをし、
日々のスキンケアにいつもより少し気を遣い(自分かわいい)、
まつ毛パーマがその日まで持つか気にし(自分かわいい)、
当日何着てこうかなと頭の中で何回もシミュレーションし(自分かわいい)、
という日々を過ごし、なんとかデートまでのモチベーションを保った。
当日、
決めていた服に着替え、
普段よりファンデをしっかりめに塗り、
アイシャドウはさりげなく上品な感じにして、
マスク生活で忘れがちな口紅もしっかりと塗った。
いざ、デートへ。
私の家の近くにしてもらったので、迷う心配もなく、歩いて行ったので渋滞の心配もなく、
そんな状況だったからか、いい意味でも悪い意味でも緊張感がほとんどなかった。
紹介されて初めて会うという状況に少しもドキドキしなくなっている自分に疑問を抱きつつも、約束のお店へと向かう。
しっかりと時間前に、相手とほとんど同じタイミングで到着。
ちょっと先につ着いて「お店の周りをぶらぶらしてます」と言っていた彼とお店の前で合流。
15メートルくらいの距離になり、「あ、あの人かな?」みたいな感じの反応、
10メートルくらいになり、「こんにちは~」
しっかりと近づいて「こんにちは、初めまして、○○です」
とはじまり、お店に入る。
この時初対面のはずなのに、なんか見覚えがあるな?と記憶をひっくり返して、探してみたが、全然自分のと頭の中の検索にヒットしない。
座って落ち着いたところで、「同期ですよね?」と言われる。
「え?!」と思う自分と「あ、やっぱりか」と思う自分がいた。
なんか顔は何回も見たことがある気がしたのだ。
話した記憶はないけれども。
別に気まずいというほどではないのだが、なんともいえないもやもやに包まれた気がした。
お互い同い年で、就職してからここまで結婚できなかったのね…という同士のような気持ちもあったかもしれない。
とりあえず、メニューを決める。
ランチコースだったが、メインは予約の際に決めていたので、
パスタと飲み物を選ぶ。
パスタは二人でそろえなければいけないので、
「何にします?」と始まったのだが、
速攻、「この中ならなんでもいけちゃいますね~結構何でもおいしく食べられちゃう人なので」
と先手を打たれ(←※別に戦いではない)、
そっちが決めていいよ?的な雰囲気を醸し出されてちょっと萎えかけた。
私も4種類中3種類くらいは同じくらい食べたい感じだったので、
優柔不断だし、
正直決断するのは重荷だし(←おおげさ)、
めんどくさくなったし(←本音)、
ということで、さんざんあーだこーだ言って、真剣に悩むふりをしてから、
「いや~、でも私も結構どれでもいいです」と選択の使命を放棄した。
結局、「メニューの一番上に書いてあるやつが自信のあるものなのでは?」という謎の一般論に基づき、一番上に書いてあったやつにした。
結果的に、とておおいしかったのでその選択に不満はない。
料理が出てくるまでもあれこれ話し、
コースなので、料理のあいまあいまにも話し、
料理が終わった後もドリンクをゆっくり飲みながら話し、
案外時間は早く過ぎて、え、もうこんなに時間経ってたの?くらいの感覚ではあった。
話の内容はやはり、仕事についてが主になってしまう。
同業者で共通の知り合いがそこそこいたりすれば、9割がた仕事の話である。
その話は普通に盛り上がるし、苦労話に共感もできた。
ここまでの流れを総合的に判断すると、
結構いいんじゃない?
と思われる方が多いだろう。
そう。
いいんじゃない?という自分もいないことはなかった。
しかし、もう感じてもいた。
これは、、、蛙化くるな、と。(←は?)
相手が気に入ってくれているかとか、自分の気持ち次第で付き合うところまでいけるかということは一旦考えないでおくと、(←)
もうこんなこと言ったら、お前なんか一生結婚できねーぞ!と罵倒されるかもしれないが、
お会計の時に立ち上がってみてしっかり気づいてしまった。
小さい…
その時私はごく普通のスニーカーで行ったのだが、自分ってこんなに背高かったっけ?という錯覚に陥った。
つまり、相手の背が小さく感じられたのだ。
実際同じくらいの身長かもしれない。
30にまでなって外見で(しかも背の高さで)男を選ぶもんじゃない、と言われるかもしれない。
しかし、前回のマッチングアプリで付き合った彼氏(ノーカン)に対する蛙化現象を分析したところ、重要なポイントは背の高さだという結果に至った私としては、ここは見過ごせない。
大事なのは、中身。
背は関係ない。
そんなふうに思ってだらだら続けていったら、お互い不幸になることはわかっている。
だから、私はやんわりお礼LINEの際に、次はもう結構ですという空気を出しておいた。
それと、もう一つ気づいたことは、婚活に対するモチベは現在ほぼ0に近いということだ。
絶対結婚したい!と切実に思っていれば、今回の方とも何回かデートしてみよう!と思うことだろう。
だって、経済的に安定していて、性格はまじめだけど話しやすくもあって、穏やかであって、顔もまあ普通だ。
結婚相手としてはかなりの高得点だ(何様)。
しかし、それでも即決で「なし」としてしまうのは、この人がどうということではなくて、
直感的な蛙化現象への恐怖とやっぱ一人がいい!!!!という強い気持ちからだろう。
一人がいい!とだけ言うと語弊があるが、
この人と二人で暮らすのなら、一人でいいやと言う気持ちである。
(※この上なく失礼)
なんというか、、、
本当にめんどくさいんだよな。
マッチングアプリは精神衛生上よろしくないので、二度とやるつもりはない(今の時点では笑)けれど、友達や同僚に紹介してもらえれば会う気持ちはある。
そこでいいご縁があればすばらしいことだ!と思ってはいる。
しかし、前も書いた気がするが、
このまま生涯独り身というのも「あり」だと思っている。
一方で、一生付き合えるお茶飲み友達的な夫がいたらいいなとも思う。
子供が欲しい気持ちはもっとある。(←え?)
けれど、やはりどうしても結婚したいわけじゃないので、
結婚するなら「この人だ!」という決定的な決め手がないと踏み切れないのだと思う。
顔とかではないけど、つまり、理想がものすごく高いというか狭いということだ。
今回の紹介デートで改めてわかったこと。
婚活に対してやる気がないということ。
うん、とりあえず、道端で運命の人とぶつからない限り、結婚はないかも。