結婚式の日取りが決まり、ドレスショップに試着に行った。
ショップに行くまで、期待半分憂鬱な気持ち半分という感じであった。
期待の理由は言わずもがな、
全女子のあこがれ「ウェディングドレスをはじめとする華麗な衣装を身にまとえるから」である。
では、憂鬱の理由とは何か。
「自分には多分ドレスは似合わないだろうな~」という気持ちがあったのである。
私の顔は面長と言うかおかめ顔で、目は一重。まさに日本風の顔立ちなのである。
大学時代茶道部だったこともあり、着付けも習っていたし、着物そのものが好きで身近にあったため、和装は似合う自信があった。
しかし、ウェディングドレスやカラードレスなど、いわゆるプリンセス感のある洋物のドレスは、想像の中で自分の顔を乗っけてみても、浮いてしまうのだ。
ドレスがかわいくても、着る人が残念だと残念な感じになっちゃうんだろうな~と、劣等感にまみれてショップに向かった。
そこのショップはだいたいの自分の要望やイメージを伝えると、おすすめのドレスを見繕って持ってきてくれるスタイルであった。
(自分で実際見て回ることもできたであろうが、ウェディングドレスを自分で一から決めていくのは骨が折れる作業であろう。ありがたいシステムであった。)
最初に3つくらい出してきてくれて、ネットで見ていいなと思っていたドレスから試着してみることに。
結果そのドレスはインポートであったため、極貧乳の私には全然フィットせず微妙な感じであったが、1着目ということでテンションが上がった。
ぱぱっと髪をアップにしてくれ、ヘアアクセなどもつけてもらうと一気に雰囲気が本格的になる。
このとき「やっぱり私は女子だわ~~~~!!」と思った。
劣等感なんか一瞬で吹き飛び、きらきらエフェクトの中に入り込んだようであった。
母親同伴であったため、フィッティングルームを出て、母のところへ。
そこそこいい反応をしてくれた。
やはり母親にとっても娘のドレス姿と言うのは見てうれしいものなのだと、ちょっと親孝行を果たした気分になった。
3着目にきたドレスがストレートビスチェタイプだったのだが、サイズもぴったりでかなりビビッときた。
なんといっても自分の鎖骨のきれいさと肩回りの骨格とほどよい華奢さに感動した(←)
こいつ何言ってんだと思われるかもしれないが、ドレスを試着しているときの花嫁の脳内はお花畑で、素晴らしいドレスのおかげであるのにあたかも自分の手柄のような錯覚に陥るものだ。
ご理解ご承知置きの程お願いいたします。
このドレスの付属のトレーンがこれまだ豪華でふわふわもさもさで一気に華やかさが増し、かなり気に入った。
「もうこれでいいかも~」と思うほどであった。
そして、4着目。
Aライン、ボートネックのレース七分袖という感じであった。
ちょっとやらしい感じに思えても露出が多い方が細見えする、という知人の前もっての助言により、袖があるタイプは食わず嫌い的に敬遠していたのだが、これまた着てみたら、いいとこのお嬢さん感がでて、迷いを深めることとなった。
華やか~~~というより、お上品と言う感じで、考え方によっては年相応で落ち着いていてよいのかもしれない。
ひとつ前のドレスを着て「もうこれでいいかも」と思った自分はもういなかった。
うーーーーーーん。
実に悩ましい。
とりあえずウェディングドレスはここまで。
次に白無垢と色打掛を見に行った。
白無垢は白が純白!という感じよりも少々黄みがかった感じと言うか、ベージュっぽさが入った方が肌馴染みがいいということと、
白一色より赤いラインなどちょこっと赤が入った方が華やかかつめでたい感が出るということがわかり、方向性がすぐに決まった。
色打掛もこちらの要望に沿っておすすめしてくれたので、2着ほど試着して気に入るものに出会えた。
ウェディングドレスとは比べ物にならないほど、さくさくと進んだ。
というのも、やはり私の顔は和が似合う顔なのだ。
しっくりきすぎて、良くも悪くもドキドキ感というものがなかった。
これで第一回試着は終了。
このショップがかなり豊富な品揃えであるということもあり、他のショップも見て回ろうかと思っていたがやめにして、契約することにした。
契約後にも、ドレスや着物は変更可能(何かしら借りればいい)だということだったので、安心して契約。
次回まだまだ試着する気満々で帰宅。
母に撮ってもらった写真や動画を見ながら、気持ちが二転三転する。
あれもいいな~これもいいな~
顔は変だけど、体のラインはなかなかイケてるな~
と自分の世界に浸りながら見返してしまった。
ということで、試着2回目に続く。