結婚するにあたり、いろいろな手続きやイベントを経験する。
そのたび自分の無知さを痛感するとともに、新しい世界を知ることの喜びと大切さ感じる。
何の話なんだ?という感じだが、引越し屋さんのお姉さんの交渉術のうまさに感動した話だ。
引っ越しをする際にはよっぽど急いでいるとかその業者しか都合がつかないという場合以外は、複数業者の合い見積もりをとることが鉄則だとされている。
このことを身をもって実感した。
今回引っ越しをするにあたり、まず、旧住居契約不動産屋の斡旋(割引がきく)の引越し業者A社と、口コミのいい見積もりサイトが割り出してくれたおすすめの業者2社(B社とC社)に訪問見積もりに来てもらった。
※引っ越しは距離や時期などによって料金が大きく変わるため、以下に出てくる金額はあてにしないでくださいm(__)m
最初はA社。
最初に提示された最安値は平日で77,000円。
「もし66,000円だったら即決できますか?」と聞かれたので、
「相場が全く分からないので、どんなに下げていただいても即決はできかねる」
と伝えたところ、
「合い見積もりがすべて終了した時点でもう一度お電話いただければもう少し頑張らせていただきます」
とのことであった。
次にB社。
訪問見積もりに来てくれたのは若いお姉さんであった。
女性の顧客にはなるべく女性で対応しているのか、さすが大手!と感じた。
このお姉さんは、まずA社の見積もりを聞いてきたので、正直に伝えると、「え!!A社さんさすがだな~すごいなあ~~私だったら即決の価格ですよ~!うわ~すごいな~かなり頑張られてますね~」とべた褒め。
ちょろい私は「へえ~~~A社の価格ってそんな安かったんだ~~~」と鵜呑みにした(←)
それからお姉さんが、「まず割引前のお見積りお作りするんですけど、高いですけどびっくりしないでくださいね!そこから頑張らせていただくので!」と出してきたのが、98,000円。
私ははまあ普通に見積もったらこんなもんだよな~と余裕をかまして割引後の見積もりを待つ。
そして、「これが割引できるギリギリのラインで、あと1円も安くできない値段です!」と提示されたのが、67,000円。
この時点ではA社が優位に。
まだあと1社見積もりに来る予定だと伝えると、「それが終わったくらいの時間に電話させていただいてもいいですか?」というので、
私は「もう1円も下げられないのでは?」と思いつつ(ピュアすぎる私)、
「はい、大丈夫でーーす」と答えておいた。
そして最後。C社。
A社とB社が小1時間滞在していたのに対して、C社は20分もしないくらえで終了。
というのも、見積もりは後程メールでPDFファイルをお送りしますとのこと。
そして数時間後にメールが届き見てみると、60,000円ぴったり。
前の2社の見積金額を伝えていたとはいえ、何の駆け引きもなしにその金額をポンと出してくるとは…。
さっそくこの60,000円という最安値を武器として、A社・B社との交渉が始まった。
始まったとはいえ、電話をもう1回ずつしただけなのだが。
電話が取れない時間があってスマホを確認するとB社からの不在着信が。B社にかけ直すもつながらず。
まずタイミング的にA社に電話をしてみる。フリーダイヤルなので、オペレーターのお姉さんが出た。
「合い見積もりが全部終わったら、また電話してくださいと言われていたので電話したのですが」と伝えたところ、「・・・(で?)」みたいな空気を醸されつつ、私が言った内容を復唱されただけだったので、
「見積もりの金額の相談でお電話したのですが」と言ったところ、
「・・・・。金額の相談・・ということですね・・・?」というなんとも図りきれない間で聞き返してくるので、
私も「ん??」と言うと、「え、違うんですか?」と聞かれたので、「違いません。」と答えた。
もう何の話してるか分からない。
そこまで話して担当者が不在だというが、担当者から折り返し電話させますという言葉もない。仕方ないので、「ではこちらからかけ直せばいいですか?」と聞くと、「はい・・・あ、少々お待ちください」と言われ、担当ではない他の営業さんに変わられた。
そこで「他社に6万円と言われたのですが…」と伝えると、その営業さんも、なんだか間が悪い感じの話し方で、「ではこちらも60,000円で、と言ったらいかがですか?」というクソみたいな提案をしてきたのでもう少し検討しますと、一度電話を切った。
その後A社の担当営業さんから折り返しが来て、
「先ほどは作業中でお電話出られなくてすみません。他の者から聞いたのですが、他社が6万円ということでしたので、53000円+税でいかがですか。」というので、「6万切ってきたし、これでいいか~」と思い、
「じゃあ、それでお願いします」と契約することにした。
今後の流れの説明を受けて電話を切る。
その電話を切った10秒後くらいにB社のお姉さんから電話が。
「今、A社に決めちゃったんですよ……」というと、
「あ~~そうなんですね~~、ちなみにおいくらですか?」というので、
「53000円+税です」というと、
「もし、私の方が早く電話つながって、4万円台でって言ってたらこっちに決めてもらえましたかね~。タイミングの差ですかね、それともぜひともA社がいいということだったのでしょうか」というような内容を早口で言ってのけたので、
「え、え、ちょっと、え、、4万ですか?だったらお願いしたかったです!!」と食い気味に訴えた。
「もうちょっと早く電話つながってたらな~」と言うので、「え、これってまだキャンセル料とか発生しないんですよね?4万台ならお願いしたいです!」とすかさず言う。
(言わされている。←)
するとお姉さんが「(上司と掛け合って)すぐかけ直します!!!!」とすごい勢いで電話を切ったので、こちらもドキドキしながら、折り返しを待つ。
本当にすぐ電話がかかってきた。
「結果から申しますと、50050円になります。4万円台まではちょっと難しかったんですけど、いかがでしょうか…」という言うので、私はそこで本当に即決した。
あ、これは即決とは言わないのか。まあどうでもいい。
もう少し駆け引きすればもう二声くらい値引きしてもらえた気もするが、繁忙期であるということと、日曜日であるということ、お姉さんのキャラに惚れたということをひっくるめて決断した。
「それでお願いします!」と。
瞬時にB社のお姉さんの手の内に落ちたと気づいたが、それでも心地よかった。
営業って奥が深いな、と思った。
何様だと言われるだろうが、私もちょっと営業やってみたいな、案外うまくできるんじゃなかいかなという気持ちにさえさせられた。
そうして、引っ越しの見積もり経験から、
複数の会社で見積もりをしてもらうことの大切さと、
多少の図々しさの大切さ、
また、営業マンの人柄にはめられてることの大切さを学んだ。
それにしても、あのお姉さんのはつらつとした愛嬌が忘れられない。
最後の方はお姉さんのテンションにこちらも引っ張られて、「そうなんですっ!」「え~ありがたいですうっ!」というようなしゃべり方になっていた。
今でも余韻が残っている。(ちょっときもいカ?)
そんなこんなでまた人生経験を積み、レベルが上がりました。