前の記事で書いたキャンドルをもらったときのことを書いておこうと思う。
つくづく自分は変に合理主義というか、客観視してしまう性質があるな~と考えさせられた出来事である。
私は大学生のとき韓国に1年間交換留学をしていたのだが、帰国が近づき、
一番仲が良かった子が「帰る前に遊ぼう!」ということで遊びに行った。
そして最後別れ際に、「これ送別のプレゼント」ということで小さめの紙袋を差し出してきた。
受け取ってみるとその見た目で想像していた20倍くらいの重量があり、
「え?これはいったい?」
と少し困惑した。
その子は、
「これ最近結構人気があるキャンドルなんだけど、ちょっと重いから帰るのに邪魔になっちゃうかもだけど。めっちゃいい匂いだよ」
と言いながらプレゼントしてくれたのであった。
何か最後に贈り物をしてあげたい、友情の証に、そんな彼女の気持ちは言うまでもなくとてもありがたくうれしいことこの上なかった。
この上なかった。
のだが、
なんせ……
重い。
家に帰って中身を見てみると、直径8センチ高さが12センチくらいの円柱形でかなりぶ厚めのガラス容器に蠟がたっぷり入っているタイプのアロマキャンドルである。
そのころ私は完全帰国に向けて荷造りもラストスパートというところで、スーツケースに入らないものを何箱もの段ボールに詰め、ようやく国際郵便で発送したところだった。
あとは、スーツケースに入るし、重さも大丈夫なはず♪
となっていたので、この想定外の+3キロ(おおげさでなく)は痛かった。
しかし、持って帰るしか選択肢はないわけである。
善意でくれたプレゼントに対してこんなことを思う自分にほとほと嫌気がさし、しかし、やっぱり重いんだ!という現実を行ったり来たりしていた。
無駄な時間である。
結局残りの荷物とともにスーツケースに無理やり詰め込み、よし!なんとかなった!
と空港へ向かった。
「チェックインの前に一応スーツケースの重さ測っとこ~
まあゆうてこのスーツケースの大きさ(2~3泊用)だったら大丈夫っしょ☆」
と思って、体重計?に載せてみたら、
なんと
8キロオーバー\(^o^)/
8キロはもう完全にアロマキャンドルだけのせいではない。
自分の心配のしどころが大きく間違っていたことを知った瞬間だった。
友達からもらった贈り物の重さを心配する前に自分の残りの荷物見てみろよ、と。
幸い友達が二人見送りに来てくれていたので、手伝ってもらいながら空港内の郵便局から国際郵便を送り、なんとかスーツケースの中身を規定重量内に収めることができたのだった。
(追加料金払ってそのままの重さでスーツケース預けるという手もあったのだが、いかんせん飛行機の追加料金は高すぎる…学生の身には痛すぎる出費なので、国際郵便を選択。)
話を元に戻し、その友達からもらったアロマキャンドルはどうなったか。
とりあえず、8年くらいは箱に入ったまま眠っていた。
一年に一回くらい存在を思い出し、箱を開け、火をつけないままに匂いをかいで、
「ああ、いい匂い」
と思ってから、また大事に箱を閉じるという繰り返しであった。
なぜ火をつけてみなかったんだ!
そう、私もそう思うが、思い返してみれば、
韓国から帰国後の大学生活ではあまりに部屋が狭すぎてなんだか火をつけるのが怖く、
(ライターやチャッカマンなどの着火器具を持ってもいなかった)
就職後の5年くらいは忙殺される日々で、本来アロマキャンドルに癒しを求めるべきであったが、火をつけて香りを楽しむなんていう心の余裕が1ミリもなかった。
火をつけたまま寝落ちする可能性も高く、万万が一火事でも起こしたら終わりという気持ちもあり、
異動後に実家で過ごした1年間は、実家でアロマキャンドルね~…雰囲気出ないな。
と、心と時間に余裕はあったもののやる気が起きず、
ようやく今年一人暮らしに戻り、さらにいい感じに時間と心の余裕もあり、いい感じに癒しが必要な少しのストレスも受けている生活になったため、
8年間眠っているだけだったアロマキャンドルが日の目を見ることになったのである。
使ってみたら、なぜ今までキャンドルを焚かなかったのかと多少の後悔の念を覚えるくらいに私はアロマキャンドルが気に入った。
今ではキャンドルのみならず、アロマディフューザーやアロマオイルが使える加湿器やお香などにも手を出そうとしている。
これだからミーハーは困る。
しかし、匂い(香り?)にはまったのも何かの縁(え?)と思って、
いろいろ試してみたいと思う。
これから乾燥する時期に突入するので、火を使う系は特に十分気を付けながら、
匂活を楽しみたいと思う。
そんなこんなで、友達からの重い(重量が)贈り物は、
・どんな贈り物でも変な邪念を抱かず、心の底から喜んで受け取ろう!
・いい匂いってすばらしい!
という2つのことを教えてくれたのであった。