あんなに気分の悪いというか、変に動悸がしてもやもや感を感じる目覚めは久しぶりであった。
夢はあまり見ない(覚えていない)ほうである。
ただ、ときどき寝坊する夢や、忘れ物をする夢や、職場で働いている夢を見る。
しかし、それも頻繁ではない。
どきっとして起きることや、なんで夢の中でまで働かなきゃいけないんだ!と起きた瞬間イライラして疲れを感じることはあるが、今回は少し新しい。
〈登場人物〉
・同僚のAさん:私より3歳年下で1年半くらい付き合っている彼氏といい感じ
・同僚のおじさん:今でも奥さんと仲良し、結構ずばずばいうタイプ(嫌いじゃない)、定年退職された
・私
〈場面〉
職場(結構自由におしゃべりできる雰囲気あり)
私とAさんがそこそこ近い席で、どちらかにしゃべればどちらにも聞こえるという位置感覚。
おじさんはAさんに
「最近どう?もうそろそろ?」
と
“結婚はまだか、もうそういう話が出てきてもいいころじゃないか”
ということを、暗に聞いた。
Aさんは
「どうですかね~まあ、そうですね~」
というような曖昧な返事をしていたが、この感じは完全に結婚話がまとまりつつあるやつだ、と私は思った。
おじさんは、
「○○さん(私の名前)に遠慮しなくていいんだからな!」
「なあ!」
と、Aさんと私にそれぞれ話を振ってきた。
Aさんは「いやいや、そんな…」と別に独身の私に気を遣っているわけじゃないという主張をしてくれた。(実際私のことは気にしていないと思う)
私はというと「あ、そうですよ!私のことは気にしないで、どんどん進めちゃってください!」とよくわからない煽りをしてしまった。
ここで夢は終わり。
覚えているのもこの一場面。
だけど、なんだろう。
このむなさしさは。
しかもただの夢なのに。
独身で生きていくことを積極的に選びたいと思うようになってきたこの頃であるが、
ひとつネックなのは、変に気を遣われたり、地雷扱いされたりすることだ。
そんな状況は想像するだけでめんどくさい。
30ちょいすぎとなると、ちょうどいじりづらくなる年齢だ。
20代であれば、「だれかいい人いないの~?」なり「急がないと~」なり「まだまだ大丈夫だよ~」なり、こちらが気にしなければ気にならない程度のいじりができるだろう。
(※私はこういうやりとりをセクハラとあまり感じないタイプである)
しかし、30ちょいすぎの微妙な年齢の独身女子はいじるにもめんどくさがられる。
本人をいじるつもりがなくても、他の同僚の結婚事情や出産の話題になればなんとなく私の存在に遠慮しているような空気を感じる。
(多分ただの被害妄想)
そんな日頃の意識がこんな後味の悪い夢を見させたのだな。
由々しき事態である。
でもでも、思い返してみれば、今年の正月、現実にも似たようなことがあったんだった。
叔母が私に「B(いとこ(女・24歳くらい))が、○○ちゃんを差し置いて先に結婚できない!とか言ってるんだよ~ Bには早く出ていってほしいのにこの調子だとね~」と言ってきたのだ。
どういうことかお分かりだろうか。(←)
いとこは結婚をする気がない(一時的なものか、一生のことかはわからない)らしいのだが、自分が結婚しない理由としてを私が独身であることを都合よく利用しているのだ。
結婚は年齢順にいかないと、特に同性の中では追い越したら申し訳ないじゃん!という考えからであろう。
なんてこった。
もう全然いいよ、追い越してくれて。
自分の兄弟・父方のいとこ・母方のいとこ、全部合わせても私が第一子である。
私のことなんか気にして、結婚できないなんてみんなが言い始めたらこの家系が私たちの代で途絶えてしまう。
そんことはなんとしても避けなければならない。
だからといって「じゃあ順番通り私が一番に結婚しますか…」というのは簡単じゃない、というか、この上なく非現実的である。
ほんと私のことなんか気にしないで。
どんどん結婚して。
「よくも先を越してくれたな」とか思わないから。
何も思わないから。
ご祝儀は出すし、呼んでくれれば結婚式も普通に笑顔で参加するから。
自分がの結婚について、負け惜しみとかではまったくなく、
”なるようになるだろう”
という気持ちで生きていく心が決まってきたのに、
自分の意志の外で、自分の結婚についてあーだこーだ言われるのはめんどくさい。
というか、私が結婚しないことが、他人が結婚できないことの理由にされるのがつらい。
ここまで書いてきて、最初の夢の話が現実での話のように展開されているが、あくまで夢である。
ただの夢に対して、私が勝手に腹を立てているだけなので、再確認の意味でもう一度書いておきます。
最初のエピソードは夢です。二つ目のエピソードは現実の出来事です。
でも、そんな夢をみるということは、結婚を成り行きに任せるという心がまだ完全ではないからだろうか。
二つ目のエピソードが自分が思ってるより、心に堪えているからだろうか。
まあ、いいや。