フランス在住の日本人の方のブイログを見るようになったのだが。
そこでその方の生活やフランス人の一般的な生活スタイルを見たり聞いたりしながら思った。
バカンスいいな!!!!!
夏だったら学校の夏休みが2か月くらいある。
会社員も最低2週間は連休が取れるようだ。
もちろん企業や職種によって差はあるだろうが。
関連のおすすめ動画をちょろっと覗いたところ、ドイツやイタリアもそんな感じのようだ。
※正しい情報を集めたわけではないので、そこのところはご了承ください。
2週間の連休はうらやましいことこの上ない。
バカンス中はリゾート地や避暑地に行って、何もしないで過ごすのがスタンダード。
非日常のリゾート地で貸別荘などを借りて、朝は日の当たる庭やバルコニーで読書。
がっつりホテルというより、エアビなどで普通の家やアパートの一室を借りて、暮らすようにゆったり過ごす。
昼前にはビーチで日光浴、海水浴。昼寝。
おいしい地元のレストランでランチ。
そのあとは、日によっては申し訳程度に観光したり、海で遊んだり。
基本は“何もしない”。
何もしないで、休暇を過ごすというのは最高の贅沢であると思う。
それでこそ、バカンスだし、それでこそ、“休み”になりえる。
日本ではこんな“バカンス”を実現しようとしたところで障壁が多すぎる。
制度、意識(価値観)どちらの面にもぶ厚い障壁が立ちはだかっている。
バカンスへの障壁①
まとまった休みがとりづらい日本の企業、学校
働き方改革が叫ばれて久しい。
その成果か、夏季休暇の日数が確保され取得率も上がってきている。
とはいえ、まとまった休みががっつり2週間程度とれるという人は多くないのではないだろうか。
私の職場も部署にもよるが、せいぜい1週間くらいが関の山だ。
飛び飛びに休みをある程度の日数取ることはできても、まとめてとなると厳しい。
それでもホワイトなほうだと思う。
つまり日本で働いている人々の中で2週間のまとまった夏休みを取れる人はほとんどいないのではないだろうか。
バカンスへの障壁②
夏休みは休む日ではなく「する」日
高校生の時に授業でやった評論で、
”日本人は休みの日といえば、レジャー、家族サービスなどという考えになり、文字通りの「休む」ということをしなくなってきている。
休みの日には何かをしないといけないという強迫観念にとらわれている。”
というようなことを読んだ気がする。
まさに、フランスブイログで見たような、“何もしないでゆっくり休んでリフレッシュする”というような「休み」の過ごし方は現代の日本人にはできないかもしれない。
2週間リゾート地でゆっくりしてきていいよ、と言われたところで、3日も経てば時間を持て余すようになってしまうのではないか。
バカンスへの障壁③
不便を許さない日本
フランス在住の方だったか、イタリア在住の方だったか定かではないが、
視聴者からの「そんなにみんなバカンスに行ってしまったら、日常生活に支障はないんですか?」という質問に、
「支障ありまくりですよ、でもしょうがない。工事の人が来なかったり、郵便物が届くのが遅かったり、困るという言えば困るけど。」
というようなことをおっしゃっていて、衝撃というか新鮮だった。
多くの人が休むんだから、その期間は社会がスムーズに回らなくなる。
考えてみれば当然のことだ。
では、日本で同じような状況になって、「ちょっと困るけどしょうがないよね」で済むかということだ。
うん、無理。
私はそれはそれでいいと思うが、実際に不便な状況になった時に、「なんでお店やってないの!」と思ってしまうかもしれない。
便利な日本社会のシステムに慣れた日本人の多くは、仕事を休んでいる人が多いせいで自分が不便さを感じるということに耐えられないだろう。
SNSが荒れるのが目に見える気がする。
とりあえず、障壁①②③と書いてみたが、書けば書くほど、日本でのバカンスの実現は遠のいていくように感じられる。
日本のすべてが悪いということを言いたいのではない。
フランスのすべてがいいという言いたいわけでもない。
日本クオリティに信頼もしているし、この社会システムになじんでいて居心地が悪いということでもないが、外国の余裕のある側面を見てしまうとあこがれずにはいられない。
いつかやってみたいな、バカンス。
その前に、いつバカンスのチャンスが来てもいいように、
休みを休みとして充実させられる精神を育てておこうと思う。
もう夏も終わるというのに、こんな記事を書いてしまった。
さて、いつまでも夏休みボケしてないで、現実見て働こう。お金お金。