先日ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受けた。
ので、どんな感じだったか、体験記と称して書いてみようと思う。
※ICLについては自分の理解の範疇で書いているため、必ずしも正確な情報でないことをご了承ください。今回は特に私の”感想”である部分が多いです。
正確な情報は各眼科のホームページなどでご確認を!
こちらの記事は④なので、よろしければ①②③も合わせてどうぞ。
いよいよ手術の日である。
当日眼科に着くまで
新幹線で東京へ。
5日前くらいに連絡されてきた通り、14時に着くように向かう。
手術時間の連絡はてっきり電話で来ると思っていたので、2日前になっても音沙汰ないな~と思っていたら、まさかの(説明ちゃんと聞いてなかっただけ)メールで連絡が来ていて、それが迷惑メールフォルダに入ってしまっていたため、クレーム電話をかけるところだった。
危ない危ない。
手術の時間はだいたい13時~14時の来院時間で設定されているようだ。
ちなみに、事前に処方されていた目を清潔に保つ目薬をしっかり3日前から使用し、例によってメガネ生活に切り替え、手術への心構えはばっちりである。
病院到着~手術直前
病院に到着すると、瞳孔を開く目薬と抗菌の目薬を点眼される。
前回までに細かい説明は受けているので、どんどん準備に入っていく感じである。
瞳孔が開いてものが見えづらくなる前に、お会計を済ませ、手術後の目薬や飲み薬の説明を受ける。
詳細な金額を示すのは控えるが、50万ちょいの全額から前金(レンズ注文代)として払った3万円を引いた額+防護メガネ代約3000円をクレジットカードで決済。
手術直前のいろいろ
呼ばれると、いつもの診察室側ではなく、無菌スペースのようなところに案内される。
外界とは完全に遮断されている感があって、衛生管理がかなりきちんとされている印象を受ける。
廊下の先にある無菌ルームに入る前にロッカーがあり、荷物をすべて預ける。
ポケットの中身も何もないようにということである。
もちろんメガネもここで外すので、ここから先はだいたいの感覚でお伝え。
ロッカーのカギは腕にはめられるようになっている。
セキュリティ管理もばっちり。
無菌ルーム的なところは薄暗くなっていて、ふかふかした一人用の上等なソファがいくつかある。
私の前に手術を受ける(受け終えた)であろう人たちが数名すでに座っていらっしゃった。
座る前に、使い捨てガウンを着せられ、ソファに座る。
私は髪が長いので、ヘアキャップをかぶりやすくするために髪を結ぶらしい。
ヘアゴム(輪ゴムっぽい細いやつ)が渡され、二つ結びでちょっとお団子っぽくするように言われたので、卑弥呼みたいな感じで結んだ。
あとで笑気麻酔を鼻から吸うため、貼るタイプのマスクで口部分だけ覆われる。
ちなみに看護師さんたちは、ドラマでよく見る青っぽい手術着?的なのを着ていて、いよいよか…と思い始める。
(そこまで緊張していない)
そこでさらに瞳孔を開く目薬を2回ほど追加される。
ロキソニン(痛み止め)と心を落ち着かせる薬?の2種類の錠剤薬を飲む。
最後に麻酔を点眼され、いよいよ感が強まる。
前の人が手術室に入っていって、出てきて、次は自分かな~と思って待っていたところ、ついに呼ばれて、手術室へ。
手術
無菌待合室みたいなところから、手術室まではまた10メートルちょいくらいの無機質なコンクリート感を感じる廊下を歩いていく。
手術室の前についたら、連れてきてくれた看護師さんが、中のスタッフが迎えに来ますので~というので椅子に座って待っていると、手術室担当の看護師さんが迎えてくれた。
手術室に入ると歯医者さんみたいな手術の椅子に座るように言われる。
メガネを外しているので、椅子がどの向きかよく見えず、半分勘で腰を下ろす。
どうやら座る方向と場所が正解だったようで一安心。
本人確認で名前を聞かれ、
背もたれが倒れる。
緊張する間もなく始まっていく。
詳しい順序は忘れたが、
まず目の周りを消毒液がひたひたの脱脂綿(多分)でゴシゴシゴシゴシーーーーー!っと勢いよく拭かれちょっと面食らう。
痛くはないがゴシゴシガシガシという感じ。
そのあと顔を斜めに傾けられ流水(ただの水かはわからないが)でジャーーーッと目を洗われる。
しみたりせず、ひんやりして眼球がスッキリする感じで結構気持ちいい。
ただ、顔を斜めにしているためにサイドからガッッッとおさえられているのが痛い。
そんなに強く押さえなくても暴れないけどな…と思いつつ、安全のためには必要な力強さなのだとも冷静に考えたりした。
まつ毛保護しまーすと言われたような気はするが、驚きの手際の良さで粘着性ドレープ(勝手に命名)を顔に張り付けられる。布から目だけが出るようになっている。
と書いては見るが、自分を外からは見られないので、やられている感覚でしかないのはご了承ください。
片目ずつ進んでいくのだが、メスが入る前に、執刀医が「お願いしま~す」と言い、始まっていく。
まずは右目から。
歯医者さんの照明のもっと強いバージョンというかピンポイントバージョンのようなライトで上から照らされる。
まぶしすぎて、何をされているかは全然見えない。
おぼろげにメスっぽいものが目の5センチ先くらいまで近づいてきたな…くらいはわかったが、基本的に視界全体がまぶしい光が当たって、
全体が白っぽく見えているような、
太陽とかの強い光を見た後に目を閉じた時のような暗っぽいようなぼわぼわした光が見えるような、
というもやもや~っととした感じが終始続いた。
時々鋭利じゃない何か(シャーペンのお尻側、もしくは、太めの綿棒?)で“ぐいん”と押されるような感じがあって若干の鈍痛(まあ耐えられる)が述べ3秒くらいあった。
レンズを入れた後は、また顔を傾けられ流水で洗浄される。感染症防止のためにこの洗浄は大事であるようだ。
75秒経過とカウントされるて洗浄が終了したことから、75秒間流水で目を洗われていたのだろう(そりゃそうだろう)。
詳しい時間は当然見えていないのでわからないが、体感としては片目に10分もかからないくらいで終わった気がする。
途中数回点眼されるのだが、20~30センチ上からポタッと点眼してくれる。
目に近づけないほうがいいという決まりでもあるのか、
手慣れた点眼スキルの賜物かわからないが、
高いところから点眼されるたび、自分の頭の中に、
「二階から目薬」
ということわざがふっと通り過ぎていく。
笑気麻酔のせいか、なんだか一人で面白くなってしまって、ひそかに笑いをこらえていた。
もちろん「二階から目薬」のことわざの意味を感じさせない的確な一滴を決めてくださるのだか、それももう面白くて、笑った(静かに)。
本当に「自分くだらないな」と思うのだったが、何回目になっても
「二階から目薬」(しつこい)
が頭の中を通り過ぎていくのだった。
今思い出してもおもしろい。
(相当おもしろかったらしい。)
これから手術を受ける方はぜひ、手術中に心の中で唱えてみてほしい。
きっと緊張感が和らぐはずだ。
同じように左目も終え、
手術室を出る。
手術終了後の休憩タイム
その時点ですでにそこそこ見えている。
ぼやぼやしているのは、瞳孔が開いているからだと思う。
一応自分一人で歩けないこともないが、
看護師さんが前から両手をとって、歩行訓練みたいに手術室の外まで導いてくれる。
ちょっと長めの廊下を歩いて、無菌ルームみたいなところまで戻る。
そこで、一旦椅子に座るよう言われ、
目の周りについているであろう消毒液をふいてくれる。
色は自分ではよく見えないが、我々が知っているあのオレンジのような茶色のような黄色のようなあの消毒液だったら、拭いてもらう前はたいそう面白い顔になっていたに違いない。
そして、ガウンを脱がせてくれ、ヘアキャップをとってくれる。
手術前に座っていたのと同じくらいふかふかで、さらにリクライニングシートになっているソファ(一人用)で40分ほど休む。
確か目を閉じているように言われた。
ほどよい室温、静かさ、暗さ、座り心地抜群のソファ、手術が終わったという安堵感。
それらが相まって、爆睡とまではいかないが普通に寝ていた。
途中2回ほど自分のいびきで起きた(恥ずかしい)。
ちなみにこの時は、目の違和感はそこそこにある。
痛みはなかったが、なんとなくしみる感じと、異物感というか、コンタクトを長時間していて乾燥で取れそうになるときのような感覚があった(気がする)。
40分くらいの休憩が終わると、その無菌ルームから出て、いつもの待合室のようなところに案内される。
ロッカーに預けていた荷物などをピックアップ。
待合室の一角のパーテーションで仕切られているようなスペースに案内され、手術後1回目の目薬を自分で点眼する。
3種類の目薬を各5分くらい置いて打つように言われる。
すべて打ち終わったら防護メガネをかけ、カルテのようなものを受付に提出し、翌日の診察時間を確認され、終了である。
受付前の待合スペースに、不要になったメガネ回収BOXがあったので、今まで使っていたメガネをポイした。
眼科を後にする(雑談)
私は遠方からの通院なので、翌日検診に備え、眼下の近くのホテルに泊まることにしていたので、ホテルに向かう。
初回の検査時、瞳孔が開いた状態ではスマホ等がまったく見えないということを学習したため、今回は事前にホテルの場所を確認しておいた。
これが大正解で、手術後に土地勘のない場所でスマホをろくに見られない状態でホテルにたどり着くのは無理だったことだろう。
途中、セブンイレブンに寄って手術お疲れ様のおやつを調達。
このときもぼやぼやした視界でだいたいの情報で商品を選ぶ。
しかし、セブンイレブンにはほぼ毎日お世話になっているため自分好みのどんな商品があるかはだいたい把握している。(←キモイ)
無事、甘いものとしょっぱいものと水を買い、ホテルへ。
ホテルのチェックインのときに、タブレットで予約情報(名前や住所)の確認をしてくださいと言われる。
もちろん見えないので、「それで大丈夫です」と適当に答える(←)。
しかし、次なる試練が。
「コロナ関連の確認事項をお読みいただき、チェックボックスにチェックを入れてください」
私「(み、見えない……)」
タブレットの画面であるうえ、文字が小さく全然読めないし、チェックボックスがどこにあるかもわからない。
5秒ほど、なんとか読もうとがんばってはみたものの到底見えなそうだったので、挙動不審な感じで、フロントの方に、
「あ、あの、私、今、目がほとんど見えてないんですけど…」
と完全に意味の分からない事情説明をし、若干その方を困らせるという事態は起きた。
代わりにチェックをしてもらい、ルームキーを受け取り、いざ部屋へ。
ここでもう一つのトラブルが。
予約の時点でしっかりと確認していなかったのだが、喫煙ルームを選んでいたらしく、チェックインの際に「喫煙ルームでお間違いないですね?」と聞かれたときにも、「げっ」と思ったけれど、まあ言ってもそんなきつい匂いはしないだろうと高をくくって、変更などを申し出ることもしなかった。
しかし、実際に部屋にはいいた瞬間(正確に言えばそのフロアに降り立った瞬間)、
「うわー無理~(ピエン)」
となり、30秒くらい「でもすぐ慣れるよね」と思って耐えてみたのだが、無理そうだったので、ダメもとでフロントに電話して部屋を変えてもらいるか聞いてみたところ、びっくりするぐらいすんなりと変えてもらえて一安心。
もちろんフロントに電話するときも「9#」なのか「9*」なのか「見えね~~」を言いながら、かけたのだが。
そのあと、変えてもらった禁煙ルームでしばしくつろぐ。
瞳孔が開いている状態なのでスマホを見ることもできず、しかし、何もしないというのも暇なので、テレビを見るともなしにつけて流しておいた。
買ってきた、チョコとスナックをばくばく食べ、ごろごろ。
体感では、瞳孔を開く目薬をさすと、さした3~4時間後くらいが見えなさのピークで6~7時間でようやく効果が切れてくるくらいである。(個人差はあると思います。)
見えないと何もできないので、ひたすらテレビを垂れ流しながら、ぼーっとする。
見えづらいながらも親に無地終了した旨の報告LINEをする。
結局暇すぎて、無理やりNetflixを見てしまったが、本当はよくないと思う。
視神経が疲れた感じがした。(あくまで感じ)
そして、おやつがちょっと消化され、お腹がすいてきたので夕飯を買いにまたまたコンビニへ。
この時は結構暗くなっていたので、街灯や信号機、車のライトの周りに光の輪ががっつり見えて、世界がキラキラして見えた。
うわ!これが、説明されていた光の環!(ハローグレア現象か?!!)とちょっと興奮した。
コンビニではビビッとくるものがなかったが、夕飯調達。
スイーツも追加調達。
すぐにホテルに戻った。
シャワーをさっとあび、
(※水が目に入らないよう注意!!!)
顔をふいた。
(※水でバシャバシャ洗っていいのは手術4日後から)
ご飯を食べ、スイーツも食べ、ようやく目が見えるようになってきたので、スマホをいじり、Netflixをちょっと見て寝た。
本当はスマホは見ないほうがいい。
(さんざん見といて言うのもなんだが)
手術当日の夜(見え方)
手術当日の夜の時点では、
コンタクトをしているときに乾燥して取れそうになる感じというか、
疲れ目の状態に近い感覚。
見え方は結構クリアになっているがまだちょっともやがかかっている部分がある。
ホテルの部屋のライトの周りに光の輪が結構がっつり見える。
そんな感じ。
明日の朝起きて世界がクリアに見えるのかな~楽しみだな~~と思いながら眠りにつきました。
次は翌日検診以降のことについてです。